ガバナー方針

地区目標・運営方針

地区スローガン

ENJOY the ROTARY PRIDE!
ロータリーの誇りを楽しもう!

国際ロータリー(RI)の現況

 ロータリークラブは1905年に創立され、これまでに五つの危機を経験しているとされており、現在は先進諸国での会員減少という第五の危機の只中にあるとされています。
 図―1はこれまでのロータリー哲学の変遷を簡単なマップにして示したものです。縦軸に個別的VS集団的、横軸に物質的VS精神的という2軸を設定しました。初期のロータリーは物質的互恵と精神的互恵の対立である第一の危機を経て、シェルドンのサービス倫理に基づく職業奉仕(理論派)と超我の奉仕(実践派)の対立である第二の危機が、決議23-34により発展的に解決されました。その後、大恐慌(第三の危機)と第二次世界大戦(第四の危機)を経て、1980年代になり第五の危機を迎えました。21世紀を迎え、CLP、DLPの導入とともに、RIの方針は物質的かつ集団的な方向に向かっています。つまり検証可能な奉仕活動(費用、人工)の推奨であり、パートナーとの協働(大規模、長期間)による国際奉仕活動の推進なのです。図―1にはこれまでのロータリーの哲学の変遷の中で、常に変わることのなかった「友情、親睦、寛容」という理念を合わせて示しています。

 さて近年のRIの組織理念を理解するために、その四要素と言われるMission(使命)、Vision(展望)、Value(価値)、Strategy(戦略)の概要を図―2に示します。RIの組織理念をまとめると次のようになります。右に示した西暦は承認時期を示しています。
Mission(使命)    2009年
「職業人と地域社会のリーダーのネットワークを通じて、人びとに奉仕し、高潔さを奨励し、世界理解、親善、平和を推進することである」
Vision(展望)     2017年
「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています」
Value(価値)
「親睦、高潔性 、多様性、奉仕、リーダーシップ」 2010年
「四つのテスト」  1942年
「多様性、公平性、インクルージョン」 2022年
Strategy(戦略) 2019~2024年
・より大きなインパクトをもたらす
・参加者の基盤を広げる
・参加者のかかわりを促す
・適応力を高める

2023-24年度RIテーマ

ゴードン・マッキナリーRI会長エレクトは、これまでの方針である、
1.ローターアクトの地位向上、
2.女児のエンパワーメント、
3.DEIの促進、
4.ポリオ根絶、
5.ロータリー行動計画の実践、
の堅持に言及したあとに、さらなる「平和の推進」と「メンタルヘルスへの取組み」の2点を強調し、2023-24年のRIテーマは、

 “CREATE HOPE in the WORLD” 
「世界に希望を生み出そう」

となりました。RIがこれまでも世界に希望を与えてきたことを再認識し、これからも更なる世界平和を希求するために設定されたテーマです。

2023-24年度地区方針

 RIの現況と2023-24年度RIテーマを受けて、2023-24地区方針を以下のように策定しました。
地区の組織としての基本認識は、「共同体(家族)の構成員からなる機能体(企業)である」と捉え、その機能体としての目的は
・クラブの支援および活性化
・クラブのためのRIおよびTRFプログラム、多地区合同活動の支援
となります。
そこで地区方針として、まず機能体の側面からその永続性の確保を目的として、
1.効率的な地区運営の推進とリスク管理の強化、
さらに、共同体の側面から会員の精神性の充実を目的として、
2.楽しいロータリー活動と研鑽
としました。この二点は永続性のある効果的なロータリー活動の基本であり、このことがより良い個人・地域・世界を目指すことを可能とするのです。

2023-24年度各委員会方針

 次に各委員会の基本方針の前提として共通の基本認識についてまとめます。
地区の目的は前述のとおり、「クラブの支援」と「クラブのためのRIおよびTRFプログラム、多地区合同活動の推進支援」です。各委員会の共通事項は、
・クラブ情報の収集(AG、HP、訪問、・・)
・地区情報の提供(セミナー、AG、HP、・・)
・永続性の確保
 また、効果的なクラブとなるための四要素を示します。(クラブ・リーダーシップ・プラン(CLP)より)
 ・会員増強 (会員増強、公共イメージ)
 ・社会奉仕 (職業奉仕、社会・国際奉仕)
 ・財団支援 (R財団、米山)
 ・人材育成 (青少年、RA、学友、RLI)
以下に10個のライン委員会と、4個の主要なスタップ委員会についてその基本方針をまとめます。ライン委員会はカッコ内にその委員会が担うCLPでの主要機能を付記します。

RLI委員会(人材育成

・年度内1サイクル(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、卒後)の完結
・受講者の増強(世代の拡大)
・DLの育成計画

会員増強委員会(会員増強

・楽しい例会によるクラブ活性化支援
・地域交流促進によるクラブ活性化支援
・魅力的なクラブ作りによる会員増強

公共イメージ委員会(会員増強)

・ロータリー情報やクラブ情報の発信支援
・クラブのためのマスコミとの相互活用
・インパクトのあるプロジェクト支援

職業奉仕委員会(社会奉仕

・卓話によるクラブ活性化支援
・セミナーによるクラブ活性化支援
・永続性ある奉仕活動の啓蒙

社会・国際奉仕委員会(社会奉仕

・クラブの奉仕活動支援
・インパクトのあるプロジェクト支援
・メンタルヘルスに関する調査

青少年奉仕委員会(人材育成)

・インターアクトクラブ活性化支援
・RYLA研修会、 RYLA研究会支援
・青少年交換プログラム支援
・各種イベント参加による基盤の拡大支援

ローターアクト委員会(人材育成

・ローターアクトクラブのビジョン策定
・ローターアクトクラブ活性化支援
・各種イベント参加による基盤の拡大支援

学友委員会(人材育成

・学友委員会のビジョン策定
・学友ネットワークの整備
・各種イベント参加による基盤の拡大支援

ロータリー財団委員会(財団支援

・財団情報提供によるクラブ活性化支援
・グローバル補助金の支援、管理
・寄付の目安、年次$150 /会員、ポリオ$30/会員
・ベネファクター1名/クラブ

米山記念奨学会委員会(財団支援

・米山情報提供によるクラブ活性化支援
・現役奨学生のクラブ訪問&スピーチ支援
・寄付の目安、普通\5,000/会員、特別¥10,000/会員

研修委員会

・研修マニュアル作成
・研修講師の育成計画策定
・研修の省力化・効率化

地区運営管理委員会

・機能体としての永続性確保
・DXの方針策定
・会計ルールの策定
・地区事務所の運営規定 etc.

規定委員会

・RI、地区、クラブ規定の整合性
・規定情報管理
・規定審議会対応ルール策定

危機管理委員会

・個人情報取扱いに関する地区規定の検討
・BCPの策定
・コンプライアンス&ガバナンスの確保

2023-24年度地区スローガン

 ここでは楽しいロータリー活動について考えます。
「楽しい」とは、顕在的・潜在的な欲求の充足過程と捉えることができます。さらに欲求とは、米国の心理学者アブラハム・マズローの欲求段階説によると、欲求は次の6つの段階で構成されているとされます。1.生理的欲求、2.安全の欲求、3.社会的欲求、4.承認欲求、5.自己実現欲求、6.超我の欲求です。1.~4.の欲求を欠乏欲求、5.と6.の欲求を成長欲求あるいは生存欲求と呼びます。
 ロータリーが一般的に提供できる欲求充足要因は基本的に欠乏欲求の3.と4.の欲求に対してですが、実はロータリーは5.や6.の欲求の欲求充足要因になり得る優れた環境を提供できるのです。それはあなたの成長欲求あるいは生存欲求を強力に支援する優れた環境と仲間の存在なのです。外的な「楽しみ」から内的な「喜び」へ、奉仕を通した社会参加や新しい体験による主観的価値観の昇華なのです。ロータリアン自身が主役であり、魅力あるクラブの源泉となるのです。以下に具体的な活動をまとめます。
1.楽しい例会
 ・魅力ある卓話や会長あいさつによる魅力あるクラブ作り
 ・充実したプログラム、社会参加、新しい体験による自己研鑽
2.地域交流の促進
 ・合同例会、オープン例会、メークアップの推進
 ・各種セミナー、IM、地区大会、
  世界大会(2023年メルボルン、2024年シンガポール、2025年カルガリー)への参加
3.公共イメージ向上活動
 ・スポGOMI大会、ポリオデー催事などのイベント開催
 ・県内マスコミ各社との相互活用による公共イメージ向上

最後に、2023-24年度地区スローガンは

ENJOY the ROTARY PRIDE!
ロータリーの誇りを楽しもう!

2023-24年度 ガバナー 右近八郎(福島RC)

としました。
 ようやく地区スローガンへ繋がりました。ロータリーの誇りを楽しみましょう。来る2023-24年度のロータリー年度が、会員の皆様の充実した実り多い人生の糧になることを祈念しまして、2023-24年度の地区目標・運営方針とさせていただきます。