RI会長

国際ロータリー
2024ー25年度 会長

ステファニー A.アーチック

(McMurrayロータリークラブ/米国ペンシルバニア州)

RI会長メッセージ

(国際協議会開会本会議2024ー25年度テーマ講演より)

ロータリーファミリーの皆さま、こんにちは。魅力あふれるチーム(the Irresistible)の皆さまに向けてお話しでき光栄です。私は、本当に、皆さまを家族同様に思っています。
数週間後に私は、素晴らしいへルスワーカーの女性たちとお会いするためにパキスタンを訪れます。
パキスタンで、そして世界でポリオが根絶されたら、その大部分はこれらの女性たちのおかげです。
皆さまが彼女たちをサポートし、その貢献を大切にしていることを、パキスタンに行ったら彼女たちに知ってもらいたいと思います。
ヘルスワーカーとポリオ根絶活動を支援する最善の方法は、認識向上と資金調達です。
ポリオプラス・ソサェテイへの参加や設立、地元の議員や政府のリーダーにポリオ根絶への支援を呼びかけてください。ポリオは今も私たちの最優先事項です。

クラブでの体験を魅力的なものとするために、ロータリーの行動計画があります。行動計画は、クラブの強みと弱み、改善点を特定する上で役立つものです。クラブがよりよくなるために変化し、ロータリーの強さを維持できるよう、皆さま全員に行動計画の推進者となっていただくようお願いいたします。
多様性、公平さ、インクルージョン、そして帰属意識へのコミットメントを広げることが重要です。奉仕の心と実行力のある人は誰でも、ロータリーに属しています。
行動志向の次世代の人たちをオープンな心で迎えていただけることを願っています。
DEIを受け入れれば、共通の目的のために結束しやすくなります。ともに献身し、力を注ぐことで、ロータリーは最も効果的で時代に即した存在になることができます。

平和構築は私の最優先事項の一つです。トルコのイスタンブールにあるバーチェシェヒル大学に新たなロータリー平和センターを設置する予定です。2025年2月には、「分断された世界を癒す」というテーマで、ロータリー会長平和会議を開催します。
私が最も好きな平和構築の手段の一つに 「四つのテスト」があります。すべてのロータリー会員が、単に四つのテストを暗唱するのではなく、それを真に実践していれば、世界はよりよくなるでしょう。そして、平和を世界に広げるには、まず自分自身の中に平和を見出さなければなりません。 思いやりある行動を取ることで、不安や落ち込んだ心を和らげ、既知のどのアプローチよりも社会的なつながりを効果的に促すことができます。私たちは、他者を助けることに喜びを見出しますが、バランスを取るという難題にも直面しています。自分たちを変えつつも、自分たちの真の姿に忠実であり続けなければなりません。

私のテーマカラーにオレンジとスカイブルーを選んだのは、このためです。オレンジは、変化を表します。青は、知識や知性、信頼を連想させます。自分自身を変え、世界を変えながら共に前進したいという熱い思いを表しています。
数年前、私はドミニカ共和国で浄水器の設置を手伝っていました。浄水器の片方から汚い水が入り、反対側から透明な水が出てくるのを、二人の少年が見ていました。
少年の一人が私の袖をつかんで、「もう一度魔法を見せて」と言ったのです。 もちろん、その浄水器が魔法なのではありません。浄水器を輸送し、設置し、受益者の方々と協力してメンテナンスを行うために、私たちは懸命に活動しました。安全な水を簡単に入手できれば自分たちの人生が変わるということを、少年たちは知っていました。私が少しでもその力になれたと知ったことで、私の人生も変わったのです。
このため、私たちの年度のテーマは、「ロータリーのマジック」です。
誤解しないでください。私たちは魔法の杖を振って呪文を唱えるだけで会員を増やしたり、ポリオを根絶したり、世界に平和をもたらしたりするわけではありません。
それは皆さん次第です。プロジェクトを終えるたび、寄付するたび、新会員を迎えるたびに、皆さんはマジック(魔法)を生み出すのです。
私たちの1年が終わるとき、このマジックが続いていくようにする準備ができている人が大勢いるかどうかは、私たち次第です。

私はロータリーファミリーを愛しています。皆さまには地区のすべてのクラブを魅力的にする力があると知っています。学んだシンプルなことが、皆さまのロータリー人生を変えるかもしれません。そのような機会を見逃さないでください。 「ロータリーのマジック」を使って世界を変えていきましよう。

経 歴

McMurrayロータリークラブ(米国ペンシルバニア州)所属。2024ー25年度RI会長。
RI理事、ロータリー財団管理委員、研修リーダー、ロータリー財団地域コーディネーター、RI会長代理など、RIで数多くの役職を歴任。また、3回の規定審議会で代表議員と特別議員を務める。

ロータリー戦略計画委員会とロータリー財団100周年記念委員会の委員長を務めたほか、選挙審査委員会と運営審査委員会を含むさまざまなロータリー委員会の委員を歴任。

1991年にロータリーに入会して以来、インドとナイジェリアでの全国予防接種日(NID)の活動、ベトナムでの小学校建設、ドミニカ共和国での浄水器設置など、さまざまな国際奉仕プロジェクトに参加。複数のスラブ語を学び、ウクライナの新会員指導にあたったほか、ポーランドのクラクフ・ロータリークラブは記念冊子の中で、共産主義後のポーランドにおけるロータリーの復興を手助けした重要人物としてアーチック氏を挙げている。

現在は、人道的・教育的奉仕プロジェクトのために米国内のクラブ・地区がアルバニア、コソボ、ウクライナのロータリークラブとパートナーシップを結べるよう援助している。

高等教育、コンサルティング、エンターテイメント業界における職歴を有し、ペンシルベニア州立インディアナ大学でリーダーシップ研究の博士号を取得。ロータリー財団をはじめ数多くの地元機関・国際機関から賞や表彰を受けている。